任期付き助教は、任期付き羊の夢をみるか?

任期制を導入した人たちは、任期付き羊の夢など見ないだろう。

iPhone でバイオインフォマティクスができるようになる日

昨夜のアップル新製品発表会でA9X搭載の9.7インチiPad proがお披露目された。

 
先日、コンピュータが囲碁の世界トップクラス棋士に勝利を収めたことが話題となった。
将棋の世界でも、コンピュータ将棋がプロ棋士と同等以上の棋力になってから久しい。
プロ棋士と互角に指すには、もはや普通のノートパソコンでも可能だ。
数年前(?)のコンピュータ将棋の開発者の言葉によると、スマホをベースにした将棋ソフトにプロ棋士が苦戦する日もそう遠くない、とういうことだった。
いくらスマホの発達が目まぐるしいからといって、当時の私にはにわかに信じられなかった。
 
しかし、今回A9Xプロセッサが7万円弱のiPad proにも搭載される。
このA9Xプロセッサはノートパソコンのプロセッサ並の性能がある。
これと同等のプロセッサを搭載した次期iPhoneの今年中の発売はほぼ確実だろう。
つまりは、プロ棋士と互角に指せる性能を備えたスマホが間もなく発売されるのだ。
 
シークエンスデータの解析も小規模であればノートパソコンで可能だ。
ショートリードでの数メガbpのゲノムのリシークエンス(リファレンスアライメント)ならMacBook Airでも間に合う。
次期iPhoneにA9Xプロセッサが搭載されるなら、性能的にはシークエンスデータの解析が可能なスマホの登場となるだろう。
ソファウェアの開発が必要だが、バイオインフォマティクスのイメージが一変する日も近いかもしれない。
 
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(↑)次世代バイオインフォマティシャンのイメージ(著者の妄想)
 
スマホでデータ解析可能なら、
電車の中でBLAST、
会議中にアライメント、
レジ待ち中に遺伝子発現解析、
なんて風景も見られるようになるかも。
 
そして、
「歩きバイオインフォマティクスは危険ですのでおやめください。」
の貼り紙があちこちに貼られる日も近い。