アメリカのポスドク状況が日本とだいたい同じの様子
アメリカのポスドク状況を報じたニュースを邦訳した記事がYahoo!Japanに掲載された。
天才科学者をも苦しめる「ポスドク問題」のリアル 博士号をとっても40までは下働き (現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
代表的な数字を取り上げると、
1. 博士号取得者の初任給は平均440,000円ほど
2. 安定した研究ポストに就くのは平均42歳
3. そのようなポストに就けるのは6.3人に1人
記事の中では、ポスドクが最初に就く安定したポストの例として「助教授」が挙げられいる。
日本では助教授という呼び方は、多くの大学では准教授に変更されたている。
日本での任期付助教をポスドクに含めて、「安定したポスト」 = 「准教授(か講師)」に変えれば、アメリカと日本のポスドク状況は大差ない、と思える。
ブログ主の周りでも、だいたい任期付雇用を脱せられるのは40歳前後だ。
しかし、日本でもそのようなポストに就ける前に脱落する人が多いとは言え、さすがに倍率は6倍も無いだろう。
一方で、給与の面ではアメリカの方が若干恵まれているようだ。
榎木氏の「嘘と絶望の生命科学」を見ると、
バイオのポスドクおよび任期付き助教の年収は 4 0 0万 ~ 5 0 0万円の者が 3 1 ・ 6 %と最も多く 、ついで 3 0 0万 ~ 4 0 0万円が 2 6 ・ 9 %と続く
とある。
アメリカでは初任給なのに対し、日本では全体の給与のであるから、アメリカの方が平均で1〜2割ぐらい多いと言ったところだろうか。
アメリカでも日本でも、博士号取得者の就職状況は厳しいようだ。
フェアな厳しさなら仕方がないかもしれない。
しかし、不正行為に手を染める人間が少なからずいる中では、真面目な人がワリを食うような目にあっているのが現実だ。
それは日本でもアメリカでも同じだ。
この問題については、改めて書きたい。