東大病院の研究不正疑惑 続報4 告発内容の検証
ordinary_researchers氏が用いたベクトルデータ法を実際に使ってみようと思ったものの、PDFからのデータ抽出にはイラストレータなどのソフトウエアが必要となるようだ。
(ただのアクロバットリーダーやパワーポイントだけではダメ)
この作業を行ってくれるフリーソフトもたくさんインタネット上にあるようなので、「ど・れ・に・し・よ・う・か・な~」選んでダウンロード・インストールしている最中に、問題となっている論文(NATURE)を見ていると、別にそんなソフトウエアが必要ないことに気がつく。
以下、問題の論文より。
(赤字や赤い線・矢印はブログ主によって付け加えました)
Fig2f エラーバーが斜めになっている。
横棒のみならず縦棒も傾いている。(赤線が水平)
Fig2e 丸いプロットの後ろに何か居る。
エラーバーの横棒も浮いている。
Fig3a プロットの位置と曲線がズレまくり。
肉眼だけでもグラフやチャートがエクセルなどのソフトウエアを使って、正しく作成されたものではないと判断できる。
エクセルなどである程度までグラフやチャートを描き、その後にエラーバーやプロットをパワーポイントなどで付け加えた様である。
後から付け加えたと思えるエラーバーが同じように若干傾いているのは、コピペでエラーバーを「増殖」させたからだろう。
パワーポイントなどで正確にエラーバーを付け加えるなどほぼ不可能であるし、手抜きしてコピペでエラーバーを増殖していたなら正確な図など描けるわけがない。
「図はイメージです」というノリで作図をしていたのだろうか?
この論文の半数以上のグラフやチャートで、エラーバーが斜めだったり浮いていたり、プロットの背後に何か隠れていたりというような何かしらの不審な点が見つかった。
ordinary_researchers氏のようにもっと詳しく分析すれば、不審な点は無尽蔵にでてくるかもしれない。
ordinary_researchers氏は告発文で次のように述べている。
試みに始めた検証であったが、結果として我々が得たものは統計学的に信じることが出来ないデータの山であった。専門的な解析を行うまでもなく、一見してエラーバーの位置が明らかに不自然なグラフ、さらにはグラフ全体が実験に基づいた数字から作図されているとは 思えないようなものが多く存在していた。 (告発文の「はじめに」より)
ごく一部ですが検証してみて、「まさにその通り」としか言えません。